発生のメカニズム
酸性雨の原因物質は主に、自動車の排気ガスを代表とする化石燃料の燃料によって発生する
、硫黄酸化物(SOX)や
窒素酸化物(NOX)などです。それらが、水蒸気やオゾンと光化学的に反応して
硫酸や硝酸など、ガス状の酸化物質として、大気中に浮遊し、これが雲や霧の水滴に溶け込み、生成されます。
酸性雨は先進国工業国特有の現象で、発展途上国ではほとんど見られません。日本の酸性雨の原因は、日本から発生した汚染物質だけではありません。
日本海側に降る酸性雨は中国が石炭を燃やし、汚染された大気が季節風に乗って、日本に流れてくることがひとつの原因でもあります。
化学方程式
NOx(窒素酸化物) + H2O(水) → HNO3(硫酸) + その他
SOx(硫黄酸化物) + H2O(水) → H2SO4(硫酸) + その他 |
また、発生する地域にもバラツキがあり、大きな工業地帯(東京・大阪・名古屋一帯と瀬戸内海の水島付近)や、火力発電所の近くなど、強い酸性を示すことが明らかになっています。
酸性雨が塗装を陥没させる
実際に酸性雨による被害は、弱い酸性の場合は白くなったり、斑点ができたりします。逆に強い酸性の場合は塗膜が陥没してしまいます。陥没の深さは4ミクロン程度のわずかなものですが、そのまま長期間放置してひどくなると、クリアー層が破壊されてメタリックのアルミ
粒子が黒く変色し、層間剃離を起こすことにもあります。酸性雨によってできた丸い輪郭の陥没を「
ウォータースポット」と呼びます。この「
ウォータースポット」は、ワックスの撥水性によってできた水玉がレンズとなり、塗膜表面を焼いてしまうためにできる水玉の「レンズ効果」によるものと思っている方が多いようですが、実際は酸性雨による陥没がほとんどです。
また、「
ウォータースポット」にも国によってできる形状に、いくつかのタイプがあり、強い酸性雨が降るアメリカの五大湖周辺では、輪郭が小さく深く陥没したアメリカ型、輪郭が大きく浅く陥没したヨーロッパ型、日本型はアメリカとヨーロッパの中間タイプの日本型の「ウォータースポット」ができます。