ウインコスのカーフィルムとは?種類ごとの特徴や施工価格、シルフィードとの違いを解説

カーフィルムは、車の見た目を引き締めるだけでなく、紫外線や近赤外線をカットする機能も備えています。快適な車内空間をつくるうえで、フィルムの品質にはこだわりたいところです。そこで候補に挙がるのが「WINCOS(ウインコス)」です。なかでもプレミアムシリーズは、近赤外線カット率93~94%と高い遮熱性能を備えています。

とはいえ、ほかの大手メーカーにも高性能な製品があるため、「ウインコスならではの特徴は何か」「性能や見え方にどれほど差があるのか」と疑問に感じる方もいるでしょう。この記事では、ウインコスの種類ごとの特徴や品番別の濃さ、施工価格、シルフィードとの違いを詳しく解説します。

ウインコスはリンテックが展開する高機能カーフィルム

ウインコスはリンテックが展開する高機能カーフィルム

ウインコスは、粘着素材メーカーのリンテック株式会社が展開するウインドーフィルムブランドです。リンテックは1927年創業の東証プライム上場企業で、粘着素材や特殊紙、剥離フィルムなどの開発・製造・販売を手がけています。ウインドーフィルムの分野では40年以上の実績があり、自動車用と建物用の製品を展開。自動車用ウインコスは、同社が培ってきた粘着剤や表面加工などの技術を生かして開発された高機能カーフィルムで、目的に応じて選べる複数のシリーズが用意されています。

参考:WINCOS

ウインコスのカーフィルムの種類と特徴

ウインコスフィルムで車内が快適な様子

ウインコスには、遮熱性能や透明性、外から見た印象などの要望に合わせて選べる4つのシリーズがあります。数値上の違いだけでなく、熱を抑える仕組みや適した施工箇所も同じではありません。ここでは、各シリーズの特徴と選び分け方を解説します。

プレミアム|遮熱性能を最優先したい人向けの最上位シリーズ

プレミアムは、近赤外線による肌のジリジリ感をできるだけ抑えたい人に適した最上位シリーズです。近赤外線を吸収する材料「CWO」と独自のIRカットコーティングを採用し、全6品番で近赤外線カット率93~94%を確保しています。可視光線透過率は5~74%と幅広く、濃さを変えても近赤外線カット率がほとんど下がらない点が大きな特徴です。暗さではなく遮熱性能を優先したい場合や、薄い色でも暑さ対策を妥協したくない場合におすすめです。

スタンダード|価格と機能性のバランスに優れた定番シリーズ

スタンダードは、プレミアムほどの遮熱性能を求めず、価格と機能性のバランスを重視する人向けです。GY-3IRからGY-45IRまで5品番があり、可視光線透過率は2~44%。外から車内を見えにくくする濃色から、暗くなりすぎない淡色まで選べます。
近赤外線カット率は全品番で58~59%と大きく変わらないため、濃いほど暑さを抑えられるわけではありません。価格を抑えつつ基本性能を確保するならスタンダード、日射熱をより抑えたい場合はプレミアムが候補となります。

クリア|透明性を保ちながら暑さを軽減するシリーズ

クリアは、窓を暗くしたり車の印象を変えたりせず、前方や側方から入る日差しを抑えたい人向けのシリーズです。ラインアップは3種類あり、遮熱性を重視するIR-85HD、透明感と見やすさを優先するIR-90HD、紫外線対策に特化したUV-25HD(N)に分かれます。UV-25HD(N)は遮熱性よりも、幅広い紫外線をカットしたい場合に適しています。見た目はいずれも透明ですが、施工する目的に合わせた選び分けが必要です。

メタリック|反射による遮熱性と外観を重視したシリーズ

メタリックは、金属膜で日射を反射し、車内に入る熱を抑えるシリーズです。近赤外線を吸収して遮るプレミアムとは仕組みが異なり、ガラスの外側に金属特有の反射感が生まれます。SL-18-25HD(N)は、車内を見えにくくしながら、シルバー系の外観に仕上げたい人向けです。IR-70HDは透明感を残したタイプで、窓を濃くせずに反射による遮熱効果を加えたい場合に適しています。一般的な黒系フィルムとは見た目が大きく異なるため、施工前に実物サンプルを車外から確認しておくと安心です。

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ウインコスのカーフィルムを選ぶメリット

ウインコスのカーフィルムを選ぶメリット

ウインコスは、遮熱性能などの数値だけでなく、貼り付けた後の視界や仕上がりまで考えて設計されています。その背景にあるのが、リンテックが培ってきた表面加工や粘着剤、剥離フィルムの技術です。ここでは、ウインコスならではのメリットを仕組みとともに解説します。

プレミアムは高い遮熱性とクリアな視界を両立できる

プレミアムは、近赤外線を遮る材料「CWO」をハードコート層に配合し、フィルムを必要以上に濃くしなくても遮熱性能を高めています。薄い色を選ぶと遮熱性が大きく下がる製品もありますが、プレミアムは濃色から高透明タイプまで近赤外線カット率93~94%です。そのため、暑さ対策を目的に視界を暗くする必要がなく、明るさを残したHCN-60GやHCN-70も選べます。夜間の見やすさを保ちながら遮熱性を重視する人にとって、この選択肢の広さがメリットです。

フィルム表面に傷が付きにくくきれいな状態を保ちやすい

ウインコスは、フィルム表面に薄く均一なハードコート層を形成しています。単に硬い膜を重ねているのではなく、ロール状に巻いた際に割れない柔らかさを保ちながら、耐摩耗性を持たせている点が特徴です。表面の滑りも良いため、施工時にスキージーを動かした際の擦り傷を抑えやすく、施工後の水拭きでも傷が付きにくくなります。ハードコート層には赤外線を遮る材料も配合されており、傷付き防止と遮熱性を一つの層で補う設計です。

リアガラスの熱線やアンテナ部分にもきれいに密着する

リアガラスには熱線やアンテナが通っているため、その段差に粘着剤が追従しなければ、線の周辺に浮きや隙間が残ります。ウインコスは、こうした細かな段差に沿って密着する「段差追従性」を粘着剤に持たせている点が特徴です。さらに、原着フィルムは後から染色するフィルムと比べ、着色工程で熱によるダメージを受けません。そのため、曲面に合わせて熱収縮させる際の動きが安定しており、リアガラスを一枚で成型しやすくなります。段差への密着性と熱成型の安定性が組み合わさることで、色ムラや継ぎ目を抑えた仕上がりにつながります。

貼り付け後のモヤつきを抑え車内から外を見やすくする

フィルムを貼った後の見え方は、フィルム本体だけでなく、ガラスとの間にある粘着剤の平滑性にも左右されます。厚みにばらつきがあると、外の景色が波打ったり、表面が凸凹した「ゆず肌」のように見えたりするためです。ウインコスは、写像性を高めた特殊粘着剤を均一に塗り、表面が平らで滑らかな剥離フィルムで保護しています。剥離フィルムまで自社で設計・製造し、粘着剤の厚みを整えることで、像のゆがみやモヤつきを抑える仕組みです。

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ウインコスの品番別に濃さと見え方の違い

ウインコスの品番別に濃さと見え方の違い

ウインコスにはシリーズごとに複数の濃さがあり、プライバシー性や車内からの見やすさを考慮して選べます。日中と夜間の運転環境、使用する駐車場なども踏まえ、自分のライフスタイルに合う濃さを選ぶことが大切です。スタンダードシリーズの品番別の濃さと見え方は、以下のとおりです。

品番(可視光線透過率)見え方のイメージ
スタンダード:GY-3IR(2%)
プレミアム:HCD-03G(5%)
シリーズ内で最も濃く、日中は車外から車内の様子がほとんど見えません。その分、車内から見た景色も暗くなり、街灯の少ない道路や夜間の後退時は周囲を確認しにくくなります。
スタンダード:GY-5IR(7%)車外からは車内がかなり見えにくく、日中は窓の近くにいる人の輪郭も判別しにくい濃さです。車内からの視界も暗くなるため、夜間の運転が多い場合は実車に近いサンプルで確認する必要があります。
スタンダード:GY-15IR(15%)
プレミアム:HCD-10G(11%)
車外から見ると車内はかなり暗く、光の当たり方によって人影や輪郭が分かる程度です。車内からは日中であれば外を確認しやすいものの、夜間や雨天時は暗さを感じやすくなります。
プレミアム:HCD-20G(22%)車外から見ると車内は暗いものの、人の輪郭は分かる程度です。車内からは日中であれば外を確認しやすくバランスの取れた濃さとなります。
スタンダード:GY-30IR(30%)
プレミアム:HCD-30G(33%)
スモーク感はあるものの薄めで、車外から人影が分かり、近づけば表情もうっすら確認できる濃さです。車内から見た明るさの変化は小さく、夜間の視認性を重視する人に向いています。
スタンダード:GY-45IR(44%)ガラスが軽く黒く見える程度で、車外からも車内の様子を確認しやすい濃さです。薄めのプライバシーガラスに近い印象で、車内からの見え方も施工前と大きく変わりません。
プレミアム:HCN-60G(63%)
プレミアム:HCN-70(76%)
どちらも透明タイプで、車の見た目や車内からの明るさをほとんど変えずに、紫外線や近赤外線を抑えたい人に適しています。HCN-70のほうが数値上は明るいものの、見え方の差は小さく、遮熱性能にも大きな違いはありません。

※可視光線透過率はフィルム単体の実測値です。施工後の濃さや見え方は、元のガラスの色、天候、周囲の明るさ、見る角度によって変わります。

関連記事:カーフィルムの透過率や濃さごとの見え方をプロが解説

ウインコスフィルムの施工価格

ウインコスフィルムの施工価格を調べている様子

ウインコスフィルムの施工価格は、店舗の料金設定や施工するシリーズ、ガラスの枚数などによって異なります。実際にウインコスを扱う複数店舗の料金から、国産車のMサイズを基準にした目安をまとめました。

施工箇所Mサイズの施工価格目安(税込)
リアドア2面25,000~40,000円
リアガラス1面35,000~55,000円
リアセット40,000~80,000円
フロントガラス40,000~60,000円
フロントドア2面30,000~50,000円
フロントセット70,000~90,000円

Mサイズには、プリウスやマツダ3、ヤリスクロスなどが該当します。ただし、同じ車種でもガラスの枚数や形状によって価格は変わります。スタンダードは表の下限、プレミアムやIR-85HDは上限に近い金額を見込んでおくと、予算を立てやすいでしょう。

ウインコスとシルフィードの違い

ウインコスとシルフィードの違い

カーフィルムを検討する際、ウインコスと比較されることが多いのがシルフィードです。どちらも高性能フィルムとして知られていますが、実際にどのような違いがあり、どれくらい性能差があるのか気になる方もいるでしょう。ここでは、遮熱性と車内からの見え方に分けて両者の違いを解説します。

ウインコスは幅広い赤外線を遮り暑さを抑えやすい

遮熱性能は、赤外線カット率だけでなく、車内へ入る日射熱を示す遮蔽係数でも比較できます。透過率が近いHCD-20GとSC-7020では、遮蔽係数が0.48と0.63で、ウインコスの方が熱を通しにくい数値です。近赤外線の測定範囲も異なり、ウインコスは780~2,500nm、シルフィードは1,500~2,100nmを対象としています。より幅広い赤外線を抑えることで、肌のジリジリ感に加え、シートやダッシュボードが熱を持つのも軽減しやすくなります。シルフィードでも十分な遮熱性を得られますが、炎天下での快適性を優先するならウインコスが適しています。

ウインコスは同程度の濃さでも車内から外を見やすい

車内からの見え方は、可視光線透過率だけで決まるものではありません。ウインコスは写像性を高めた特殊粘着剤を採用し、接着層を通して外を見たときのゆがみやモヤつきを抑えています。中間色ではHCD-20Gが透過率22%、SC-7020が20%となり、明るさの数値はほぼ同程度です。シルフィードもクリアな視界を備えていますが、暗い場所での輪郭の見やすさや透明感まで重視する場合は、ウインコスを選ぶ価値があります。価格とのバランスを優先するなら、シルフィードが最適といえるでしょう。

・シルフィードの詳細ページはこちら

ウインコスのカーフィルムに関するよくある質問

ウインコスの種類や性能、施工価格などを解説してきましたが、実際に施工するフィルムを決めるうえで、まだ気になることがある方もいるでしょう。ここでは、ウインコスフィルムに関する6つのよくある質問に答えていきます。

ウインコスのデメリットは?

ウインコスフィルムの主なデメリットは、一般的なカーフィルムより施工価格が高いことです。特にプレミアムは遮熱性能に優れていますが、シルフィードなどの高性能フィルムと比べた場合、天候や乗車時間によっては価格差ほどの違いを体感できない可能性があります。
暑さを最優先するならプレミアム、費用とのバランスを求めるならスタンダードというように、必要な性能まで見極めて選びましょう。

ウインコスフィルムの評判は?

ウインコスは、価格よりも遮熱性や仕上がりを優先する人から選ばれる傾向があります。プレミアムは、同程度の濃さのシルフィードより遮蔽係数が低く、特殊粘着剤によって視界のゆがみも抑えた設計です。この数値と構造が、高性能フィルムとして評価される主な理由です。ただし、Mサイズのリアセットでは、シルフィードより7,000~14,000円ほど高くなる店舗もあります。乗車時間が短い場合や日差しの弱い時期は、価格差ほどの違いを感じにくいため、遮熱性能をどこまで求めるかで評価が分かれます。

ウインコスのカーフィルムは車検に通る?

フロントガラスと運転席・助手席のガラスは、フィルム施工後の可視光線透過率が70%以上なら車検基準を満たします。IR-90HD自体の透過率は89%ですが、もともとのガラスと組み合わせた状態で70%以上になるとは限りません。リアドアやリアガラスには同じ透過率基準がないため、濃色タイプも選べます。フロントへ施工する場合は、施工前後に車両のガラス全体で透過率を測ってもらいましょう。施工証明書があっても通過を保証するものではなく、車検時の実測結果で判断されます。

関連記事:カーフィルム施工車の車検は大丈夫?ルールについて分かりやすく解説

ウインコスフィルムの耐久性は何年?

自動車用ウインコスには、メーカーが一律に示す耐用年数がありません。施工店の案内では5~10年ほどが目安とされますが、これは保証期間ではなく、使用環境を含めたおおよその期間です。原着フィルムを採用しているため、表面だけを染めたフィルムより色あせに強い設計となっています。屋外駐車の時間や日差しの強さ、清掃方法によって劣化の進み方は変わります。色抜けや端の剥がれ、気泡、視界のゆがみが現れた場合は、年数にかかわらず貼り替えを検討しましょう。

スタンダードシリーズの「GY」とは?

「GY」は、スタンダードシリーズのグレー系スモークに付けられた品番です。GY-3IRからGY-45IRまであり、基本的には数字が小さいほど色が濃くなります。末尾の「IR」は、近赤外線を抑えるタイプであることを示しています。ただし、品番の数字と可視光線透過率は必ずしも一致しません。実際の透過率はGY-3IRが2%、GY-5IRが7%、GY-15IRが15%、GY-30IRが30%、GY-45IRが44%です。数字だけで決めず、公表値と施工サンプルを確認しましょう。

ウインコスフィルムの施工店はどこにある?

ウインコスは、カーフィルム専門店やカーコーティング店などで施工できます。ただし、すべての店舗がプレミアムやクリアを含む全シリーズを扱っているわけではありません。近くに取扱店が見つからない場合は、メーカーへ問い合わせると施工店を紹介してもらえます。
予約前には、希望する品番の在庫、フロント施工時の透過率測定、リアガラスの一枚貼り、施工保証の内容を確認しましょう。車種と年式、施工箇所まで伝えると、対応可否や総額を確認しやすくなります。

関連記事:お勧めのカーフィルム専門店8選!優良ショップ選びの5つのポイント

ウインコスは遮熱性能・濃さ・予算を比較して選ぼう

ウインコスは、遮熱性能を優先するプレミアムから、価格とのバランスに優れたスタンダード、フロントにも施工しやすいクリアまで、目的に合わせて選べるカーフィルムです。暑さをできるだけ抑えたい場合はプレミアム、費用を抑えながらUV・赤外線対策を行うならスタンダードが候補になります。ただし、濃いフィルムほど夜間の視認性が下がり、フロント3面は施工後の透過率にも注意が必要です。品番ごとの見え方をサンプルで確認し、施工箇所と予算、普段の運転環境まで施工店に伝えたうえで、自分に合うシリーズを選びましょう。

 

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