
愛車をきれいな状態で維持する方法として主流なのがカーコーティングですが、さらに高い保護効果を得られるのが「プロテクションフィルム」です。特に飛び石や砂利などの物理的ダメージに強く、施工する人が増えてきています。
施工を検討しているものの「具体的な効果やメリット・デメリット」が気になるという方もいるでしょう。
この記事では、プロテクションフィルムの基本的な特徴、施工によるメリット・デメリット、注意点や対策方法についてわかりやすく解説します。
プロテクションフィルムとは塗装を守る透明保護フィルム
プロテクションフィルムとは、車の塗装面を物理的なダメージから守るための透明な保護フィルムのことです。約150ミクロン(0.15mm)ほどの厚みがあり、車に貼り付けることで、飛び石や砂利、擦り傷などからボディを守ります。
ここでは、プロテクションフィルムの基本的な目的や、ボディコーティングとの違い、特に注目されている飛び石対策の観点について詳しく解説します。
プロテクションフィルムの目的
プロテクションフィルムの目的は、車の塗装面を飛び石や砂利、擦り傷といった物理的なダメージから守ることです。塗装を守るという点ではカーコーティングも同じですが、プロテクションフィルムは特に「飛び石などの衝撃対策」や「リセールバリュー(中古車売却時の査定額)維持」を重視する人に選ばれています。
ボディコーティングでは防ぎきれない小さな打撃にも強く、目に見える損傷を未然に防ぎたい方には、プロテクションフィルムの施工が効果的です。
ボディコーティングとの違い
ボディコーティングは、ガラスや樹脂の被膜を塗布して塗装面を保護し、撥水性や艶を高めるものです。一方、プロテクションフィルムは、物理的な衝撃を吸収・分散する機能を持つフィルムを直接貼り付けるため、飛び石や擦り傷に対する防御力が段違いに高いのが特徴です。
コーティングは美観維持や汚れ防止が主な役割であるのに対し、プロテクションフィルムは「実際のキズを防ぐ」という実用的な強みを持っています。
関連記事:プロテクションフィルムとカーコーティングを徹底比較!それぞれの特徴も解説
飛び石対策の観点
プロテクションフィルムは、ガラスコーティングの約150〜500倍もの厚みを持つため、飛び石や砂利による物理的ダメージに高い効果を発揮します。完全に傷を防げるわけではありませんが、実用上、飛来物による打痕や小キズを大幅に軽減できます。
また、XPELやSTEKといった一部のフィルムには、軽い擦り傷を熱で自己修復できる機能があり、走行中についた細かなダメージも目立ちにくくすることが可能です。
関連記事:セラミックコーティングで飛び石対策ができない理由と対策法を解説
プロテクションフィルムの施工メリット7つ
プロテクションフィルムのメリットと聞くと、多くの人が飛び石対策をイメージします。しかし、実際にはそれ以外にも塗装を守り、愛車の美しさを長く保つためのさまざまな効果があります。
ここでは、プロテクションフィルム施工によって得られる代表的なメリットを順番に紹介していきます。
飛び石や砂利による小キズを防げる
プロテクションフィルムは、ガラスコーティングの約150〜500倍にもなる厚み(約150ミクロン)があり、物理的な衝撃から塗装面を強力に守ります。特に飛び石や砂利など、走行中に受ける突発的なダメージに対して効果を発揮します。
さらに、XPELやSTEKといったメーカーのフィルムには自己修復機能が搭載されており、軽微な打痕や擦り傷なら太陽光やぬるま湯程度の熱で自然に回復します。一方、ガラスコーティングにも塗装面を保護する効果はありますが、被膜が極めて薄いため、飛び石や小石のような強い物理的衝撃には耐えにくいのが実情です。
特に足回り部分は、融雪剤や小石の跳ね上げなどでダメージを受けやすく、保護しきれないケースも見られます。実用レベルで飛び石や砂利から塗装を守りたい場合、プロテクションフィルムの施工がより確実な選択肢といえるでしょう。
紫外線や酸性雨から塗装を守れる
プロテクションフィルムは、紫外線(UV)を90%以上カットできる高機能素材で作られており、長期間にわたって塗装の色あせや劣化を防ぎます。たとえばXPEL「ULTIMATE PLUS」では、95%以上の紫外線カット効果があります。また、酸性雨や大気中の有害物質からも物理的なバリアとなってボディを保護します。
最近では、ボディだけでなく、フロントガラスやルーフのガラス部分にも貼れる専用フィルムが登場しており、車全体をトータルで守る施工プランも広がっています。紫外線や酸性雨による劣化を防ぎたい方にも、プロテクションフィルムは大きな効果を発揮します。
洗車キズや擦り傷を軽減できる
洗車時につきやすい微細なキズや拭き傷も、プロテクションフィルムを施工していれば大幅に軽減できます。約150ミクロンという厚みと柔軟性を持ったフィルムが、外部からの細かな擦れを受け止め、塗装面へのダメージをブロックしてくれます。
また、XPELやSTEKなどの高品質フィルムには自己修復機能があり、軽いスクラッチ傷なら自然に目立たなくなります。さらに最近では、フィルム施工後に専用コーティングを重ねる技術も普及しており、表面をさらに滑らかに保護できるため、汚れがつきにくく洗車もラクになります。お手入れ性まで考えた高い防御力が魅力です。
塗装面の劣化や変色を抑制できる
プロテクションフィルムは、紫外線や酸性雨といった環境ダメージから塗装面を直接守る役割を果たします。ガラスコーティングでもある程度は劣化防止効果が期待できますが、たとえば花粉や鳥フンが付着した場合、酸性成分によって塗装まで浸透してしまうリスクがあります。
一方、プロテクションフィルムはガラスコーティングの約150倍以上の厚みがあり、フィルム自体がダメージを受け止めるため、塗装への影響を最小限に抑えられます。経年による変色も、フィルム自体の劣化にとどまるケースが多く、愛車の塗装本来の美しさを長く守ることができます。
再塗装せずに美観を保てる
プロテクションフィルムを施工しておけば、通常使用による小キズや劣化もフィルム側で吸収できるため、塗装を磨き直したり再塗装したりする必要がほとんどありません。
厚みのあるフィルムが外的ダメージをブロックするため、たとえ一定期間汚れが付着したままでも、塗装まで深刻なダメージが及ぶリスクはかなり低いといえるでしょう。
一方、ガラスコーティングの場合、普段使いで入った小キズが塗装面にまで達してしまうことがあり、磨いても完全に修復できないケースも見られます。美観を長期間キープしたい方にとって、プロテクションフィルムは強力な味方です。
部分施工ができてコストを抑えられる
プロテクションフィルムは、パーツごとに専用のカットデータが用意されており、ドアエッジ、ドアミラー、バンパー、フェンダー、ボンネットなど10箇所以上にわたる細かな部分施工が可能です。
車種ごとの形状や使用環境に合わせて、必要な箇所だけ自由にカスタマイズできるため、コストを抑えつつ効率よく愛車を保護できます。また、カラープロテクションフィルムを活用すれば、カーボン調やマットカラーなど、個性を演出するアレンジも可能です。外観のカスタマイズ性も、プロテクションフィルムならではの魅力といえます。
フィルムを剥がせば元の状態に戻せる
プロテクションフィルムは、剥がした際に塗装面をほぼ新車時の状態に近いレベルで保つことが可能です。コーティングもきれいな状態を維持できますが、普段使いの中でどうしても塗装面に小キズが入ったり、劣化が進行するリスクがあります。
また、一度塗装に傷が入ると、磨きでは完全に元に戻せない場合もあり、部分補修や再塗装が必要になるケースも少なくありません。プロテクションフィルムなら、フィルム表面にダメージを受けるだけで済むため、数年後に剥がしたときに、本来の美しい塗装面がそのまま現れます。
プロテクションフィルムの施工デメリット5つ
プロテクションフィルムのメリットについて解説してきましたが、施工前に理解しておくべきデメリットも存在します。ここでは、プロテクションフィルムのデメリットの詳細やその対処法について解説します。
施工費用が高額になりやすい
プロテクションフィルムは、フィルム自体の素材コストが高く、施工にも高度な技術力と長時間の作業を必要とします。そのため、一般的なカーコーティングに比べて施工費用が高額になりやすく、特にボディ全体を覆う「フルプロテクション」の場合は、100万円を超えるのが当たり前とされています。
費用を抑えたい場合は、飛び石や小キズが特に気になる部分にだけプロテクションフィルムを施工し、他の部分にはコーティングを施工するなど、施工範囲を工夫する方法もあります。施工プランを柔軟に調整することで、予算と防御効果のバランスを取ることが可能です。
フィルムの端に汚れが溜まることがある
プロテクションフィルムはすべての面が一枚でつながっているわけではなく、施工箇所ごとにフィルムの端に小さな段差が生まれます。この段差部分に汚れやホコリが溜まりやすく、場所によっては線状の汚れが目立つこともあります。
きれいな状態を保つためには、こまめな洗車やお手入れが重要です。
また、フィルム表面に専用コーティングを重ねて施工することで、汚れが付着しにくくなり、メンテナンス性も向上します。さらに、フィルム専用のメンテナンスサービスを提供している施工店を選ぶと、きれいな状態を長期間維持しやすくなります。
部分的に剥がれてしまう可能性がある
プロテクションフィルムは高い耐久性を持っていますが、使用年数や駐車環境、メンテナンス状況によっては徐々に劣化が進み、部分的に剥がれてしまう可能性があります。特に屋外駐車や過酷な使用環境では、端部から浮きや剥がれが起こるリスクが高まります。
完全に防ぐのは難しいため、施工後も定期的なメンテナンスを行い、異常を早期発見することが大切です。また、施工後のアフターフォローが充実している施工店を選ぶことで、万一剥がれた場合でも迅速に対応してもらえるため、安心して長期間使用できます。
見た目の質感に好みが分かれることがある
プロテクションフィルムは透明度が高いものの、施工箇所によってはフィルムの継ぎ目や端部の段差が目立つことがあります。特に、光の当たり方や見る角度によって、フィルムを貼っている部分と未施工部分の見た目に差が生じることがあります。
また、施工時に微細なホコリや気泡が混入する可能性もあり、これらが気になるという人も中にはいます。見た目の美しさを重視する場合は、施工実績が豊富で技術力の高い施工店を選ぶことが重要です。
経年劣化により黄ばみや浮きが出ることがある
プロテクションフィルムは、紫外線や熱の影響で経年劣化し、黄ばみや浮きが生じることがあります。特にTPU(熱可塑性ポリウレタン)素材のフィルムは、紫外線によって黄変しやすく、一度黄ばんでしまうと洗浄では元に戻りません。
また、雨水や洗車時の水分がフィルムの端から侵入すると、接着剤が劣化し、フィルムが浮いたり剥がれたりする原因になります。これらの劣化を防ぐためには、屋内保管や定期的なメンテナンスが効果的です。
プロテクションフィルムのデメリットを軽減する方法
プロテクションフィルムには複数のデメリットがありますが、いくつかのポイントを意識することで、リスクを軽減できます。ここでは、施工前後に気を付けたい対策ポイントについてわかりやすく解説します。
信頼できる施工店を選ぶ
プロテクションフィルムを施工するなら、施工実績が豊富な施工店を選ぶことが大切です。特に、どのような車種に施工しているか、難易度の高い車にも対応できているかをチェックしましょう。施工事例を写真付きで紹介していたり、作業内容をわかりやすく説明しているお店なら、技術力にも期待できます。
また、アフターフォローや専用メンテナンスメニューがしっかりしている施工店なら、施工後に何かトラブルがあっても安心して任せられます。お店のホームページだけで判断できない場合はGoogle口コミなどでお店の評判もチェックしてみましょう。
屋内保管や屋根付き駐車場を活用する
プロテクションフィルムの劣化スピードは、青空駐車と屋内保管とで大きく異なります。紫外線や雨風に常にさらされる青空駐車では、フィルムの劣化や黄ばみが早まりやすくなります。できるだけ屋根付きの駐車場や屋内保管を心がけることが重要です。
青空駐車しかない場合は、こまめな洗車を心がけたり使わない日が続くときはボディカバーをかけたりすることで、フィルムの劣化リスクを少しでも抑えることができます。
保証付きのフィルム製品を選ぶ
プロテクションフィルムを選ぶ際には、保証付きの製品を選ぶことも大切なポイントです。たとえば、XPELやSTEKなど大手ブランドのフィルム製品であれば、施工後に発生する黄ばみやひび割れ、浮きなどに対して一定期間の保証がついているため、安心して施工できます。
また、保証の内容は製品によって異なるので、事前に保証範囲や年数を確認しておくことが重要です。実際に利用した人からの評判が高いフィルムを選ぶことで、施工後の満足度も大きく変わります。費用だけでなく、耐久性や保証体制にも注目してフィルムを選びましょう。
プロのアドバイスを元に施工範囲を決める
プロテクションフィルムは、どこに施工するかによって効果やコストが大きく変わります。施工店のスタッフは、実際に多くの車両に施工した経験があり、施工後の車の状態やダメージの入りやすい場所を熟知しています。
「どこに貼れば効果的なのか」「費用を抑えるならどの範囲がいいか」など、分からないことがあれば積極的に相談しましょう。プロのアドバイスを元に施工範囲を決めることで、無駄な施工を防ぎながら、効果的に愛車を守ることができます。迷ったときは、自己判断せずプロに頼るのがベストです。
プロテクションフィルムの適正
プロテクションフィルムにはメリット・デメリットがあり、すべての人にとって最適な選択肢とは限りません。車の使い方や重視するポイントによっては、カーコーティングの方が向いている場合もあります。
ここでは、どんな人にプロテクションフィルムがおすすめか、逆にあまり向かないのはどんな人かを整理して紹介します。
プロテクションフィルムをおすすめする人
愛車へのプロテクションフィルムをおすすめするのは、以下の項目に当てはまる方です。
・特殊塗装など修復に高額な費用がかかる車に乗っている人
・絶版車やクラシックカーなど、パーツの入手が困難な車に乗っている人
・リセールバリュー(売却価格)を重視している人
・10年以上同じ車に乗り続ける予定の人
・洗車やお手入れが苦手な人
・飛び石や小キズ対策を重視している人
特殊な塗装やクラシックカーは、コーティングの下地処理で徹底的に磨けないケースが多く、初回施工で磨けたとしても、2回目以降のメンテナンスではクリア層が薄くなり、色が抜けてしまうリスクがあります。そのため、プロテクションフィルムによる保護がおすすめです。
フィルムを剥がす際に塗装まで一緒に剥がれるリスクはゼロではないものの、必ず起きるわけではありません。コーティング以上に保護力が高いため、こまめなお手入れが難しい方にも適しています。
プロテクションフィルムをおすすめしない人
プロテクションフィルム以外の施工をおすすめするのは、以下の項目に当てはまる人です。
・できるだけ費用を抑えたい人
・近いうちに車を乗り換える予定がある人
・自分でこまめに洗車やメンテナンスできる人
・小キズや多少の劣化を気にしない人
プロテクションフィルムは部分施工で費用を抑えられるものの、カーコーティングと比較すると費用が高いと言えます。そのため、なるべく費用を抑えたい人や、すぐに乗り換える予定の方は少しもったいないかもしれません。
また、自分でこまめに洗車やお手入れができる方であれば、コーティングだけでも十分にきれいな状態を維持できます。ある程度きれいならそこまで気にしないといった方は、まずコーティングから試してみるのがおすすめです。
プロテクションフィルムの寿命・耐久性について
プロテクションフィルムの一般的な寿命は3〜10年程度とされていますが、使用環境やメンテナンス状況によって前後します。たとえばXPELの「ULTIMATE PLUS」シリーズは、最長10年保証がついており、耐久性に優れたフィルムとして人気です。
耐久性をできるだけ伸ばすためには、屋内保管やこまめな洗車、専用クリーナーを使ったメンテナンスが効果的です。一方、青空駐車場で定期的なメンテナンスを行っていないような場合は3年よりも短くなる可能性があるため、日ごろのお手入れやメンテナンスを忘れないようにしましょう。
関連記事:プロテクションフィルムの寿命はどれくらい?長持ちさせる秘訣もプロが伝授
プロテクションフィルムの施工費用の目安と相場
プロテクションフィルムの施工費用は、フィルムの種類・施工箇所・車種によって決まります。専門店・カービューティーアイアイシーのXPELフィルム施工を参考にすると、主な車種の施工費用は以下の通りです。
主な車種 | フロントバンパー (フロントセット) |
ボンネット | ルーフ | ロッカーパネル | フルプロテクション |
ランボルギーニ アヴェンタドールS |
384,600円 (578,500円) |
135,700円 | 287,700円 | 278,400円 | 1,862,700円 |
ポルシェ 922ターボS |
205,100円 (484,700円) |
208,400円 | 166,700円 | 219,400円 | 1,453,200円 |
メルセデスベンツ Sクラス |
255,500円 (557,900円) |
244,400円 | ‐ | ‐ | 1,673,700円 |
2灯タイプ:77,000円(セット価格66,000円)
4灯タイプ:99,000円(セット価格88,000円)
※セット価格はコーティング・カーフィルムと同時施工に限ります。プロテクションフィルム(フロントセットやフル施工)と同時施工の場合は単品価格の50%引きです。
施工箇所やフィルムの種類はお店によって異なるため、気になるお店があれば確認してみましょう。
関連記事:プロテクションフィルムの価格を徹底解説|施工部位・車種別の相場とメーカー別比較
おすすめプロテクションフィルムメーカー
近年、プロテクションフィルムの需要が高まってきており、それに伴って扱うメーカーも増えています。
ここでは、その中でも特に人気が高く、実績のある代表的なメーカーを紹介します。
XPEL|自己修復機能と高い透明度で高級車オーナーに人気
XPELは、プロテクションフィルム業界で高い評価を受けているブランドで、特に高級車オーナーからの支持が厚いです。「ULTIMATE PLUS」シリーズは、優れた透明度と耐久性を持ち、塗装の美しさを長期間維持します。
最大の特徴は、熱を加えることで小傷が自己修復するセルフヒーリング機能で、日常の擦り傷や洗車傷を目立たなくします。また、マット仕上げの「STEALTH」シリーズも展開しており、光沢のある車をサテン調にカスタムすることが可能です。これらの特性により、XPELのフィルムは美観と保護性能を両立させたいオーナーに最適です。
3M|柔軟性と耐久性のバランスが取れた定番ブランド
3Mは、プロテクションフィルム市場で長年の実績を持つ信頼のブランドです。ポリウレタン素材を採用し、優れた柔軟性と耐久性を兼ね備えています。これにより、ボンネットやバンパー、ドアミラーなど、車の複雑な曲面にもフィットしやすく、施工性が高いのが特徴です。
また、透明度が高く、車の本来の色や艶を損なわずに保護できる点も魅力です。さらに、自己修復機能を備えており、日常の小傷や擦り傷を熱によって自然に修復します。これらの特性から、3Mのプロテクションフィルムは多くの車種やオーナーに選ばれています。
STEK|撥水性や艶に優れ美観重視派に支持されている
STEKは、プロテクションフィルムに美観性を求めるユーザーに人気のブランドです。撥水性や防汚性に優れており、雨天時の水滴の滑りやすさや汚れの付きにくさが特徴です。また、フィルム表面の艶感が強く、施工することで車の塗装に深みと光沢を与えます。
さらに、自己修復機能を備えており、日常の小傷を熱で自然に修復します。STEKは、透明フィルムだけでなく、スモークやカラーフィルムも展開しており、個性的なカスタマイズを楽しみたいユーザーにも適しています。
関連記事:プロが解説するプロテクションフィルムの種類とおすすめのメーカー2社
IICでの考え方|プロテクションフィルムをどう活用すべきか
IIC(トータルカービューティーアイアイシー)では、プロテクションフィルムを「愛車の資産価値を守るための強力な手段」として位置づけています。日頃の駐車環境や使用頻度などを踏まえ、飛び石リスクや小キズがつきやすい場所を見極め、最適な箇所に施工することをおすすめしています。
また、当店ではカーコーティングやカーフィルムなど豊富なメニューを取り扱っており、組み合わせたトータル施工も可能です。外観の美しさを守るだけでなく、カーライフ全体を快適にするプランニングを提供いたします。
プロテクションフィルムについてよくある質問(FAQ)
プロテクションフィルムの特徴やメリット・デメリットについて解説してきましたが、施工を検討するうえでまだまだ気になることがあるという方もいるでしょう。
ここでは、プロテクションフィルムに関する3つのよくある質問に答えていきます。
プロテクションフィルムのメンテナンス方法は?
洗車やメンテナンス方法は、プロテクションフィルムの寿命に大きな影響を与えます。強力な薬品や高圧洗浄機の直当て、硬いブラシや粗いタオルでの擦り洗いは、フィルム表面に微細な傷をつけ、黄ばみや劣化、剥がれの原因となります。
一方で、柔らかいスポンジと中性シャンプーを使った優しい洗車を心がければ、フィルムの寿命をしっかり伸ばすことが可能です。必要な作業の中には、専用クリーナーやトップコートの施工など、プロにしかできないケアもあります。
フィルム専用のメンテナンスメニューを用意している施工店を選んで、定期的なプロケアも取り入れるとより安心です。
プロテクションフィルムは車検に通りますか?
透明なプロテクションフィルムをボディやヘッドライトに施工していても、基本的に車検に問題はありません。ただし、スモークやカラー付きのフィルムをヘッドライトに施工すると、光量不足や色味の変化により車検に通らない可能性があります。
特にハロゲンランプを使用している車両では注意が必要です。施工前に、使用するフィルムの特性を確認し、車検対応であることを確認することをおすすめします。
マット塗装に対応するプロテクションフィルムはありますか?
マット塗装専用のプロテクションフィルムはあります。マット塗装の独特な質感や風合いを損なうことなく、塗装面を傷や紫外線、汚れから保護します。
代表的な製品には「XPEL STEALTH」などがあり、マット塗装車の美観を長期間維持するのに適しています。また、通常の光沢塗装に施工すると、マット仕上げにカスタマイズすることも可能です。
関連記事:マットプロテクションフィルムとは?魅力や事例、選び方まで徹底解説
メリット・デメリットを正しく理解して最適なメニューを施工しよう
プロテクションフィルムは、カーコーティングと比べても塗装面を物理的に守る性能が格段に高く、飛び石や擦り傷、小キズから愛車を強力に保護できます。長期間美観を保てたり、リセールバリューを高められたりするといった、さまざまなメリットがあります。
一方で、施工費用が高額になりやすく、フィルム特有の経年劣化リスクもゼロではありません。こうしたメリット・デメリットを正しく理解したうえで、愛車の使用環境やライフスタイルに合った最適な施工メニューを選ぶことが大切です。

著者情報
株式会社カービューティーアイアイシー
代表取締役社長 舊役 哲史
2008年にガラスコーティング専門店の株式会社カービューテイーアイアイシーに入社
現在まで2,000台以上のカーコーティング,ガラスコーティングの施工実績を持ち、特に輸入車などの施工実績が豊富である。カーコーティングのオプション作業としてホイールコーティングの実績も豊富で様々な知識と技術力を有す。