
プロテクションフィルムとは、ガラスコーティングの約150倍以上の厚みがあり、飛び石といった物理的ダメージから愛車を守ってくれるアイテムです。その圧倒的な保護力に注目する人が多い一方で、貼って剥がせるという特性を活かして、おしゃれを楽しむ手段として取り入れるケースも増えています。
その中のひとつに「カーボン調フィルム」があります。施工を検討しており「具体的な効果やメリット・デメリットが気になる」という方もいるのではないでしょうか。この記事では、カーボン柄フィルムの特徴や施工にまつわる実例、選べるメーカー情報などを交えて解説していきます。
プロテクションフィルムにはカーボン柄を再現した種類もある
カーボンとは、炭素繊維を樹脂で固めた軽くて丈夫な素材で、スポーツカーや航空機などにも使われる高機能な材料です。特徴的な編み込み模様とマットな質感があり、見た目にスポーティさや高級感を加えられることから、ドレスアップの素材としても人気があります。
そのカーボンの見た目を再現したものが「カーボン調フィルム」です。本物のカーボンではありませんが、印刷や型押しによって模様を表現しており、雰囲気を手軽に取り入れられるのが特徴です。
このカーボン調フィルムに、飛び石や擦り傷などから塗装を守るプロテクション機能を加えたものが「カーボン調プロテクションフィルム」です。単なる装飾用フィルムとは異なり、保護性能とデザイン性をあわせ持つアイテムとして注目されています。
カーボン調プロテクションフィルムの施工メリット
カーボン調プロテクションフィルムと聞くと、多くの人がおしゃれを楽しむためのアイテムという印象を持つかもしれません。確かにその見た目も魅力のひとつですが、実は見た目だけではない、機能面でもさまざまなメリットがあります。ここでは、カーボン調プロテクションフィルムを施工することで得られる主な利点について紹介します。
素材感によってスポーティさや高級感を演出できる
カーボン調プロテクションフィルムの最大の魅力のひとつが、独特の編み込み柄によって演出される素材感です。光の当たり方によって陰影が生まれ、見る角度によって質感が変化するため、外装に立体感と奥行きが加わります。この視覚効果により、車全体が一段と引き締まり、スポーティな印象や高級感を演出できます。
とくにスポーツカーや欧州車など、外観にもこだわりたい方にとっては、純正にはない個性を引き出すカスタムパーツとして有効です。また、細かいパーツだけに施工しても十分な存在感があり、さりげないアクセントとしても活用できます。見た目の印象を手軽に変えたい方には、非常に相性のよいフィルムです。
塗装を傷つけずにカーボン風デザインを楽しめる
通常、ボディにカーボン風の加工を施そうとすると、塗装によるカスタムや本物のカーボンパーツの装着が必要となり、施工時に塗装を削ったり接着したりするリスクがつきものです。しかし、カーボン調プロテクションフィルムであれば、加工を一切行わずに、貼るだけでカーボン調の仕上がりを再現できます。
塗装面に直接ダメージを与えることがないため、元の状態を残したままカスタムが可能です。また、プロテクションフィルムの性質上、見た目の変化だけでなく、飛び石や擦り傷といった物理的なダメージも軽減できるという保護性能も兼ね備えています。愛車の外観を損なうことなくドレスアップできる点は、大きな安心感につながります。
実際のカーボンよりコストを抑えられるため手軽に導入できる
本物のカーボンパーツを導入しようとすると、素材そのものが高価であることに加え、加工や取り付けにも専門の設備や技術が必要となります。たとえばカーボンボンネットなら20万〜40万円前後、カーボン製のフロントリップスポイラーやリアディフューザーは10万円を超えることも多く、パーツによっては50万円を超えるケースもあります。こうした高額な費用に加えて、交換や加工に伴う塗装や脱着の工賃も別途発生します。
それに対して、カーボン調プロテクションフィルムは模様を再現したデザインフィルムであるため、製造コストが抑えられており、施工費用も比較的リーズナブルです。フィルムの部分施工であれば数万円から始められることも多く、コスト面でも手軽に導入できます。
張り替えや剥がしがしやすくカスタムの自由度が高い
カーボン調プロテクションフィルムは、塗装と違って一度貼っても再施工や剥がしがしやすく、元の状態に戻せるという点も大きなメリットです。熱を加えれば剥がしやすくなり、専用の工具があれば自分でも取り外すことが可能です。そのため「一時的にイメージチェンジをしたい」「気分が変わったから別の柄に変えたい」といったニーズにも柔軟に対応できます。
また、貼り直しによって車の印象を何度でも変えられるため、ファッション感覚でカスタムを楽しみたい方にはぴったりの素材です。塗装を塗り替えるのとは異なり、施工にかかる時間や費用も抑えられるため、失敗のリスクを減らしつつ、自由なカスタマイズが可能になります。
関連記事:プロテクションフィルムのメリット・デメリット|気になる注意点と対策方法も紹介
カーボン調プロテクションフィルムの施工デメリット
カーボン調プロテクションフィルムのメリットについて紹介してきましたが、施工を検討するうえでは、見た目や使い勝手に関する注意点も把握しておくことが大切です。特にカーボン柄ならではの質感や反射、傷の目立ちやすさなどは、好みや使用状況によって評価が分かれるポイントでもあります。ここでは、施工前に知っておきたい主なデメリットについて解説していきます。
表面に柄があり光の反射やツヤ感に好みが分かれる
カーボン調プロテクションフィルムは、表面に立体的な編み込み模様が入っており、光の当たり方や見る角度によって独特の反射やツヤ感が生まれます。この光沢や陰影の強さを「高級感があってかっこいい」と感じる人もいれば、「ギラつきすぎる」「塗装面と合わない」と感じる人もいます。
とくにボディカラーがマット系やソリッド系の場合、光沢タイプのカーボン柄との相性によっては目立ちすぎて違和感が出ることもあります。こうした質感の好みは写真だけでは判断が難しいため、施工前には必ず「現物のサンプルを手に取って光の下で確認する」「実際に施工済みの車両を見せてもらう」「ツヤあり・ツヤ消しタイプの違いを比較する」といった方法で、事前確認を行うのがおすすめです。
ツヤ感や質感が写真と異なり思っていたイメージと違う場合がある
カーボン調フィルムは製品ごとに柄の大きさや編み目の精細さ、表面のツヤ感などが大きく異なりますが、こうしたディテールは写真だけでは判断が難しいのが実情です。
ディスプレイや撮影条件によって光沢が強調されて見えたり、マット調の質感が実物より落ち着いて見えたりすることもあります。施工後に「思っていたよりもテカテカしている」「模様の凹凸が浅くて安っぽく見える」など、期待と違ったといった声も少なからずあります。
このような失敗を防ぐには、可能な限り現物のフィルムを「実際のボディに当てて確認する」「昼間の屋外や屋内照明下など複数の環境で見る」「施工例の車両を見る角度を変えて観察する」といった確認作業が重要です。加えて、ツヤの強さや柄の深さなどを事前に施工店としっかり相談し、仕上がりイメージのすり合わせを行っておくようにしましょう。
柄が入っているため傷が入ると目立ちやすい
カーボン調フィルムは、全面に編み込み模様が入っているのが特徴です。その美しさが魅力である一方、傷が入ると柄の一部が歪んで見えることがあります。模様の連続性が崩れるため、透明タイプのフィルムに比べて傷が目立ちやすくなります。浅い擦り傷でも光の反射で模様の乱れが強調され、見る角度によってはテクスチャーの変化として認識されやすくなります。
これを防ぐには、施工する場所の選び方が重要です。傷がつきやすいドアエッジやバンパーの角は避け、リスクの少ない部分に貼るのが基本です。たとえば、飛び石が当たりやすいフロントには透明フィルムを使い、カーボン柄はサイドやリアに限定するなどの貼り分けが有効です。
また、艶消しタイプ(マットプロテクションフィルム)や柄が細かい製品を選べば、傷が目立ちにくくなります。さらに、万が一に備えて、部分補修や貼り替えがしやすい素材かどうかも確認しておくと安心です。
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カーボン調プロテクションフィルムとラッピングの違い
カーボン調プロテクションフィルムとラッピングは、どちらも車の見た目を変えるために使われるアイテムですが、その目的や性能には大きな違いがあります。ラッピングフィルムは、主に外観のカスタムを目的とした装飾用のフィルムで、色や柄を自由に変えられるのが特徴です。
対してプロテクションフィルムは、見た目の変化に加えて、飛び石や擦り傷から塗装を守るという「保護性能」が備わっています。素材の厚みも異なり、ラッピングは薄くて柔らかく、施工しやすい一方で、物理的な衝撃には弱めです。プロテクションフィルムは厚みがあり、柔軟性と耐久性に優れているため、ダメージをしっかり受け止めて塗装を守ります。
そのぶん費用も大きく異なり、カーボン調のラッピングなら1パネルあたり1万〜2万円程度が目安ですが、カーボン調プロテクションフィルムでは同じ範囲で3万〜5万円ほどかかることもあります。見た目を楽しむだけでよいならラッピング、保護性能も重視するならプロテクションフィルムが適しています。
カーボン調プロテクションフィルムの施工料金
カーボン調プロテクションフィルムの施工料金は、部位やサイズによって大きく異なります。たとえばボンネットなら小さいもので5万円前後、100cm程度で6万円前後、大きなサイズでは7万円以上かかることもあります。ルーフは施工面積が広く、10万円〜15万円前後が目安です。
ただし、料金はフィルムの種類や車種、施工方法によっても変わり、ルーフアンテナやエンブレムなどの脱着が必要な場合は、追加費用が発生するケースもあります。特にアンテナは取り外さずに施工するのが難しく、1〜2万円程度の脱着費が必要です。
事前にパーツの構造や脱着の有無を確認し、見積り時に詳細な内訳を出してもらうことが大切です。曲面の仕上がりや貼り分け方法なども、仕上がりを左右するポイントとして相談しておくと安心です。
関連記事:プロテクションフィルムの価格を徹底解説|施工部位・車種別の相場とメーカー別比較
カーボン調プロテクションフィルムの施工事例
カーボン調プロテクションフィルムは、見た目の印象を大きく変えられる一方で、施工する部位や範囲によって仕上がりの印象が大きく左右されます。そのため、どこに貼るかは慎重に検討する必要があります。
ただ、印象を変えたいと思っていても、具体的な施工箇所や完成後のイメージが湧かずに迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。ここでは、実際の施工事例をいくつか紹介しながら、人気の施工箇所や仕上がりの雰囲気をご紹介します。
BMW M135iのボンネット・ルーフにカーボン調フィルムを施工
BMW M135iのボンネットとルーフにカーボン調フィルムを施工した事例です。ボンネットは飛び石や虫の衝突が多く、ダメージが集中しやすい場所ですが、カーボン柄で保護しながらスポーティな印象も加えられます。
ルーフに貼ると車両全体のラインが引き締まり、上から見たときに軽快な印象が強まります。とくに明るめのボディカラーと組み合わせるとコントラストが映え、カスタム感がより際立ちます。外装の変化だけでなく、傷の防止という機能面でも効果があり、見た目と実用性を両立したい方に適した施工です。
フェラーリ・ポルトフィーノのボンネットにカーボン調フィルムを施工
フェラーリ・ポルトフィーノのボンネットにカーボン調プロテクションフィルムを施工した事例です。施工では、塗装面とフィルムの間に専用の液剤を塗布し、ヘラで水分を外側に押し出しながら、少しずつ位置を調整して仕上げていきます。
気泡や水分が残らないよう、施工中はゴミやチリの混入を最大限防ぐことにも注意を払っています。特に、清潔な専用ブース内で作業を行うことで、仕上がりの美しさを高いレベルで保っています。また、曲面への密着性を高めるため、ヘラの動かし方や圧力のかけ方も細かい調整が必要です。
気温や湿度の管理も重要で、フィルムの伸びや粘着性に影響しないよう配慮されています。こうした細部へのこだわりによって、保護性能と見た目の両立を実現した、高品質な施工が可能になります。
・フェラーリ・ポルトフィーノのカーボン調フィルム事例詳細はこちら
ポルシェ911ターボSのリアウイングにカーボン調フィルムを施工
ポルシェ911ターボSのリアウイングに、グロスカーボン調プロテクションフィルムを施工した事例です。立体的で存在感のあるリアウイングにカーボン柄を加えることで、スポーツカーらしい精悍さと高級感を両立できました。特に光沢タイプのフィルムは、見る角度によってツヤと陰影の変化が生まれ、リアビュー全体に奥行きと迫力を与えます。
リアウイングは風圧や紫外線にさらされやすいパーツのひとつですが、プロテクションフィルムを貼ることで、飛び石や色あせなどのダメージから守ることができます。ラッピングフィルムと比べて柄の精度やツヤ感に優れ、まるで純正パーツのような自然な仕上がりです。見た目の美しさと保護性能を両立した、バランスの取れたカスタムといえます。
・ポルシェ911ターボSのカーボン調フィルム事例詳細はこちら
メルセデスベンツ・AMG GTCのサイドミラー・フロントリップにカーボン調フィルムを施工
メルセデス・ベンツ AMG GTCに、グロスカーボン調フィルムをドアミラー・フロントリップ・サイドステップの3か所に施工した事例です。特にドアミラーは、車両側面で最も目立つパーツのひとつであり、小面積ながら印象を大きく変えられることから人気の施工箇所です。ブラック系のグロスカーボンを貼ることで、全体が引き締まり、精悍で高級感のある雰囲気に仕上がります。
フロントリップはスポーツカーらしい迫力を高める位置にあり、ツヤありのカーボン柄によって、精度の高い仕上がりと本物志向のデザイン性を両立できます。施工時はナイフレステープを使用するため、塗装を傷つける心配がなく、安心してカスタムを楽しめます。見た目をスタイリッシュに変えつつ、塗装の保護効果も期待できる施工です。
・メルセデス・ベンツ AMG GTCのカーボン調フィルム事例詳細はこちら
BMW・M5のサイドミラー・フロントフェンダーパーツにカーボン調フィルムを施工
BMW・M5のサイドミラーとフロントフェンダーのパーツにカーボン調フィルムを施工した事例です。ミラーは車両の顔ともいえるパーツで、カーボン柄を取り入れることでスポーティかつ引き締まった印象に変わります。フロントフェンダーのアクセント部分にもフィルムを貼ることで、黒系のパネルに奥行きと立体感が生まれ、高級感がぐっと高まります。
使用されたラッピングフィルムは、複雑な形状にも対応できるよう精密にコンピューターカットされたもので、曲面への追従性に優れています。ヒートガンで温めながら施工することで、細部まで密着し、仕上がりの精度も高まります。見た目の変化だけでなく、純正部品の保護としても機能し、部分的なカスタムとして非常に効果的な施工といえます。
カーボン調プロテクションフィルムの取り扱いメーカー
カーボン調プロテクションフィルムは、さまざまなメーカーから展開されており、見た目や質感、保護性能などにそれぞれ特徴があります。施工する場所や目的によって、最適なフィルムを選ぶことが大切です。ここでは、多くの専門店でも採用されている、高品質で信頼性の高い3つの主要メーカーについて紹介します。
STEK(DYNOcarbon / DYNOforged)
STEKは、韓国を本拠とする高性能プロテクションフィルムの専門メーカーで、自己修復・疎水性・高耐久性を備えたPPFを多数展開しています。とくに装飾性の高いファッションPPFに力を入れており、デザイン性と保護性能を両立させた製品群が特徴です。
DYNOcarbonは、本物のカーボンファイバー調の編み込み柄を再現したプロテクションフィルムで、グロス・マット・セミグロスなど複数の仕上げから選べます。自己修復機能を持つTPU素材でできており、傷やシミ、化学薬品への耐性に優れています。表面にはハイドロフォビック(疎水)加工が施されており、汚れがつきにくくメンテナンス性にも配慮されています。
DYNOforgedは、鍛造カーボン調の複雑な模様が特徴で、レッドワイン調やメタル調など複数のカラーバリエーションも展開されています。どちらも10年保証が付き、保護性能とデザイン性を両立した製品です。
3M(Wrap Film 2080 シリーズ)
3Mはアメリカの大手化学メーカーで、車両用ラップフィルムの分野でも世界的に高い評価を受けています。Wrap Film 2080シリーズは装飾用のフィルムとして展開されており、耐候性・施工性・仕上がりの美しさに優れています。
このシリーズには複数のカーボン調モデルがあり、グロス・マット・サテンなどの質感に加え、型押しで再現されたカーボンファイバー風テクスチャーが特徴です。Controltac技術で位置合わせがしやすく、Comply機能によって気泡も抜けやすくなっています。特にグロス系には保護層が追加され、施工時の擦り傷も防げます。部分的なカスタムに最適で、手軽にドレスアップを楽しめる点も人気の理由です。
関連記事:プロテクションフィルムのおすすめメーカーを徹底解説|自分で貼れるフィルムも紹介
カーボン調プロテクションフィルムはDIY施工には不向き
近年、プロテクションフィルムの認知度が高まるなかで、DIY向けの商品も少しずつ増えてきています。専門店に依頼するより費用を抑えられるため、自分で貼り付けたいと考える方もいるかもしれません。
ただし、プロテクションフィルムは透明タイプに比べて難易度が高く、特にカーボン柄のフィルムはDIY施工に不向きといえます。ここでは、DIY施工になぜ向いていないのか2つの理由について解説します。
カーボン柄の目地合わせが難しい
カーボン調プロテクションフィルムは、表面に編み込み柄のような模様が入っており、この柄には一定の方向性や流れがあります。そのため、施工時にはフィルム同士の柄の向きや位置を正確に合わせる「目地合わせ」の精度が非常に重要です。わずかでもズレが生じると、織り目の流れに不自然さが出たり、見た目にムラがあるように感じられたりすることがあります。
特にボンネットやフェンダーなど、曲面が多い部位ではフィルムがねじれたり伸びたりしやすく、柄の合わせ込みが難易度の高い作業になります。XPEL公式ディーラー案内でも、「カーボン調フィルムは織り目の流れがあるため、通常の透明PPFに比べて施工が難しく、経験者による作業を推奨します」とされています。
仕上げの美しさにプロの技術が必要
カーボン調プロテクションフィルムを美しく仕上げるには、専門的な技術が必要です。特にドアミラーやバンパーなどのように曲面が多く複雑な形状のパーツに施工する際には、フィルムに均等なテンションをかけながら貼り付ける「テンションコントロール」と、必要な箇所に切れ込みを入れてフィルムを逃がす「リリーフカット」の技術が欠かせません。
これらが不十分なまま施工すると、フィルムが浮いたり、エッジ部分でめくれたり、最終的に剥がれてしまう原因になります。施工経験の少ない人では、仕上がりに大きな差が出てしまう可能性が高くなります。YouTubeの施工チャンネル「Detailing World」でも、「カーボンPPFは見た目はカッコいいけど、素人が曲面に貼るのは99%失敗する。プロに任せたほうがトータルで安上がり」と明言しています。
カーボンプロテクションフィルムの施工はプロテクション専門店に依頼しましょう
カーボン調プロテクションフィルムは、車の印象を大きく変えられるうえに、塗装を飛び石などから守る機能も備えた優れたアイテムです。スポーティさや高級感を演出できる一方で、柄の目地合わせや曲面への施工には高度な技術が必要です。似た商品にラッピングフィルムもありますが、保護性能や柄の精度ではプロテクションフィルムに軍配が上がります。
施工費用は貼る部位やサイズによって異なりますが、見た目の変化と塗装の保護を同時に実現できるため、検討する価値は十分にあります。近年はDIY商品も出ていますが、特にカーボン柄は施工が難しく、失敗するとかえって高くつくこともあります。専門店に任せて、美しい仕上がりでおしゃれな愛車を楽しみましょう。
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著者情報
株式会社カービューティーアイアイシー
代表取締役社長 舊役 哲史
2008年にガラスコーティング専門店の株式会社カービューテイーアイアイシーに入社
現在まで2,000台以上のカーコーティング,ガラスコーティングの施工実績を持ち、特に輸入車などの施工実績が豊富である。カーコーティングのオプション作業としてホイールコーティングの実績も豊富で様々な知識と技術力を有す。