車に付着した鳥フンの対処方法と対策について解説

車で外出する前に車を綺麗にして出かけることが多いですが、用事を済ませて戻ってくると、車に鳥フンがついている!とがっかりしたことのある方が多いかと思います。気分が落ち込みますが鳥に文句を言うわけにもいきません。

「車に鳥フンが付いてしまうと、美観が損なわれるし、手で触りたくない」と感じる方も多いと思います。
しかし、鳥フンは見た目が汚いうえに車に重大なダメージをを引き起こす可能性があります!
間違えた方法で対処してしまうと車にとって悪影響になることも・・・。
この記事では、 鳥フンが車に与える影響について知り、 鳥のフンを適切に処理する対処方法と、 車のダメージを最小限に抑えるための対策を紹介します。

この記事でわかること
・鳥フンが車に与える4つの悪影響
・車に鳥フンが付着してしまった際の3つの対処方法
・車に鳥フンが付いてしまった際の注意点
・車に鳥のフンを付着させない予防策

運営元:ガラスコーティング専門店のカービューテイーアイアイシー

1章:鳥フンが車に与える4つの悪影響

鳥フンは車に
以下の4つの悪影響を与えます。
1:放置することでシミになってしまう
2:白色に変色してしまう
3:クレーターになってしまう
4:塗装が剥がれ錆びになってしまう

鳥は口にしたものを胃袋の消化液で消化し、栄養を取り込むという特性があります。そのため、鳥フンには消化しきれなかった成分や消化液の残留物が含まれています。この成分には尿酸やタンパク質、油分、ナトリウム、アンモニアなどが含まれ、さらに固形物や種子、ミネラルなども混ざっています。
結果として、鳥フンは強力な酸性やアルカリ性を持ち、車に悪影響を及ぼす可能性があります。

【鳥フンが車にもたらす4つの影響と進行度別対処法】
鳥のフンが車にもたらす影響と進行度別対処法

1:放置することでシミになってしまう

車の鳥のフン

鳥フンは塗装面に不快なシミを引き起こします。 鳥フン中のタンパク質が接着剤のような役割を果たし、塗装面に密着します。その結果、強力な酸性やアルカリ性の成分によって塗装の表面にシミが形成されます。 シミが発生した段階の場合は、専用のクリーナーを使用して取り除くことができます。

2:白色に変色してしまう

鳥フン シミが白く変色
カービューティー リファイン様HPブログより

シミの状態からさらに進行すると、塗装面への浸食が始まり、白く変色します。 この白く変色した部分は専用クリーナーで除去できますが、鳥フンが塗装(クリア層)を浸食し始めると、表面を磨き削るコンパウンドが必要となります。

3:クレーターになってしまう

鳥のフンによるクレーター
カービューティープロ スプレンダー様HPより

さらに進行し、鳥フンが乾燥して縮むとクレーターが形成されて塗装面に凹みが生じます。 クレーターや元々の塗装の状態によっては、コンパウンドで表面を磨くことで除去できることもあります。しかし、重度の場合は板金塗装で再塗装する必要が生じます。

4:塗装が剥がれて錆びになってしまう

鳥のフンによる塗装の剥がれ
▲クチコミ掲示板価格.com様HPより

最終的には、クレーターがボディを腐食させ、塗装が剥がれ錆びが発生します。 塗装が剥がれた場合、再塗装するしか方法はありません。最悪の場合、ボンネットやドアなどのパネルを交換する必要があり、高額な出費につながります。

【鳥フンはとにかく強力!

鳥フンは、酸性雨や花粉、黄砂、融雪剤などの他の物質よりもはるかに影響が大きく、塗装面にシミやクレーターなどの深刻な問題を引き起こします。 これらの物質が付着した瞬間からすぐに影響を及ぼし、わずかな時間で車の状態を深刻化させる傾向があります。

鳥フンに含まれる油分は、車の塗装とよくなじみます。夏の陽射しで塗装面が熱くなり、少し柔らかくなった状態でフンが付くと、すぐにシミができ、わずか2~3時間で浸食が始まるほどの強力な影響を及ぼします。

下記で、鳥フンが車に付いてしまった場合の正しい対処方法をご紹介します。

2章:車に鳥フンが付着してしまった際の3つの対処方法

車に鳥フンが付着した場合の対処方法は、順を追って3つのポイントがあります。
1:水でフンを柔らかくして落とす

2:お湯を使用してフンを柔らかくして落とす
3:中性洗剤や専用クリーナーを使用してフンを落とす

鳥フンは、すぐに取り除くことが重要です。しかし、フンが付いた瞬間に気づいていればすぐに対処できますが、数時間や数日経ってから気づいた場合、車にどのような状態のフンが付着しているか分かりません。車を傷つけずにフンを取り除くために、以下の手順に従って対処していきましょう!

1:水でフンを柔らかくして落とす

まずは水で鳥フンを柔らかくしてから落としていきます。
鳥フンが塗装に固着し、取り除く際に塗装を傷つける可能性があります。 また、見た目が柔らかくても、実際にはすでに固まっていることもありますし、フンの中には消化されなかった木の実や石などが含まれていることもあります。
水を含んでいると柔らかくなる性質を利用し、水を含ませたクロスやウェットティッシュなどでフンを押さえ、じっくりと水分を含ませて柔らかくしてから、摘むようにして取り除きましょう。

2:お湯を使用してフンを柔らかくして落とす

水でフンを落とせない場合は、お湯を使って柔らかくしてから取り除きます。 固まったフンには、50〜80℃程度のお湯を含ませたクロスなどをフンの上に30分程度置いて、蒸気で柔らかくしてから、摘むようにして取り除きましょう。

3:中性洗剤や専用クリーナーを使用してフンを落とす

お湯でもフンが落ちない場合は、食器用の中性洗剤や鳥フン用、虫用の専用クリーナーを使用して取り除きます。 これらの洗浄成分により、鳥フンが柔らかくなりやすく、比較的短時間で取り除きやすくなります。 クリーナーにはスプレータイプやシートタイプがありますので、車内に1つ用意しておくと便利です。 完全に乾いてしまった鳥のフンも、中性洗剤や専用クリーナーを使用して柔らかくしてから、摘むようにして取り除きましょう。

最後に:できるだけ早く洗車をしましょう!

水やお湯、クリーナーで鳥フンを取り除いた後でも、できるだけ早く洗車を行いましょう! 鳥フンは、酸性やアルカリ性の成分を含んでいるため、取り除いたとしても残留成分が塗装面に残ります。 また、取り除く際に水やお湯、洗浄剤と一緒に広がってしまうこともあります。 そのため、鳥フンを取り除いた後は、すぐに洗車シャンプーを使用して洗車を行いましょう!

【外出先での応急処置

外出先で鳥フンが付着した場合、以下のような応急処置が考えられます。
① 近くのガソリンスタンドやカー用品店に寄る

② 専用クリーナーを購入する
③ コンビニでウェットティッシュを購入する
➃ 自動販売機で水を購入する
⑤ ティッシュなどでフンを摘み取る

鳥フンは時間との勝負! 車を傷つけないように、できる限り水分を使ってフンを取り除くことが重要ですが、場合によっては水分を手に入れることができないこともあります。 そのような場合は、手元にあるティッシュペーパーなどでフンを摘み取り、付着している時間をできるだけ短くするよう心がけましょう。車内に専用クリーナーを備えておくこともおすすめです。

3章:車に鳥フンが付いてしまった際の注意点

車に鳥フンが付着した場合、愛車を保護するためには以下の3つのポイントに注意する必要があります。
1:放置しないこと

2:擦り取らないこと
3:一気に落とさないこと
これらの注意点を守ることで、車の塗装面を傷つけることなく、鳥のフンを安全に取り除くことができます。

1:放置しない

車に鳥フンが付着していることに気づいたら、決して放置しないでください!
鳥のフンに含まれる油分は車の塗装に浸透しやすく、深刻な被害を引き起こす可能性があります。
鳥のフンが車にもたらす影響と進行度別対処法

2:擦り取らない

鳥フン こすり取らない
鳥フンを除去する際には、絶対に擦り取らないようにしましょう!
無理な摩擦によって車にキズをつけてしまったり、固着したフンが塗装を剥がしてしまうことがあります。
水分を含ませて柔らかくしてから、丁寧に摘み取るようにしましょう。

3:一気に落とさない

鳥フンを除去する際には、絶対に一気に落とさないようにしましょう!
急いで取り除こうとするとフンが広がり、その周囲の塗装にも影響を及ぼす可能性があります。 また、すでにフンが固着している場合には、塗装を剥がす可能性もあります。 ゆっくりと丁寧に、少しずつフンを柔らかくしてから、摘み取るようにしましょう。

4章:車に鳥のフンを付着させない対策

車に短時間で深刻な影響を及ぼす鳥フンを防ぐためには、以下の6つの予防策を考えることができます。
対策1:カーコーティングやカーワックスの施工

対策2:プロテクションフィルム(保護フィルム)の施工
対策3:ボディカバーの使用
対策4:駐車場に屋根を設置する
対策5:鳥よけの設置
対策6:電線への対策を電線会社に依頼する

まず結論から述べますと、最もお勧めの対策は「予防策1:カーコーティングやカーワックスの施工」です。以下にその理由なども踏まえ、詳しく解説していきます。

対策1:カーコーティングやカーワックスの施工

鳥のフン対策としてカーコーティング施工
鳥フンを防ぐ最も効果的な方法は、「カーコーティングやカーワックスの施工」です。これにより、車の表面に保護膜が形成され、鳥フンが直接車体に付着するのを防ぎます。さらに、カーコーティングやカーワックスは防汚性や水弾き性を向上させるため、鳥フンが付着しても簡単に落とすことができます。特にカーコーティングは、ボディや窓ガラスなどのあらゆる部位に施工でき、その防汚性能によって鳥のフンの影響を軽減できます。つまり、カーコーティングやカーワックスの施工は、鳥フンから愛車を守る上で最も効果的な予防策です。

ただし、鳥フンは強力な酸性またはアルカリ性を持っており、カーコーティングやカーワックスで形成された保護膜にも短時間でダメージを与える可能性があります。 そのため、鳥フンが付着した場合は、できるだけ早く取り除き洗車することが重要です。保護膜に浸食してしまった場合には、浸食した部分に再施工する必要があります。

参考記事↓
ガラスコーティングとカーワックスを徹底比較。効果の違いとは?
ガラスコーティングのメリットとデメリット

対策2:プロテクションフィルム(保護フィルム)の施工

鳥のフン対策としてプロティクションフィルム(保護フィルム)を施工する
鳥フンを防ぐ予防策として、車のボディやフロントガラスに「プロテクションフィルム(保護フィルム)を施工する」ことも効果的です。 プロテクションフィルム(保護フィルム)は、専用のフィルムを車の表面に貼ることで、駐車中や走行中でも鳥のフンが直接車に付着するのを防ぎます。また、防汚性能や水弾き性能により、鳥フンが簡単に落とせるようになります。

鳥フンは、その強力な酸性またはアルカリ性の性質から、プロテクションフィルム(保護フィルム)にもすぐにダメージを与えてしまいます。 このため、フィルムを保護するためにも、フンが付着した場合は迅速に取り除き、洗車することが肝要です。 また、プロテクションフィルムの施工にはいくつかのデメリットがあります。例えば、施工できない箇所があることや高価であること、専門店が限られていること、そして浸食してしまった場合には部分的な張り替えが難しいことなどです。 そのため、総合的に考えると、カーコーティングの方が鳥フン対策としてより効果的でおすすめです。

対策3:ボディカバーを使用

鳥のフン対策としてボディカバーをかける

鳥フンを防ぐ手段として、「ボディカバーを使用する」こともおすすめです。 ボディカバーを装着することで、車全体を覆うことができ、鳥のフンが付着するのを防ぐことができます。また、比較的手軽に入手でき、価格も4,000~5,000円程度で着脱も容易です。 ただし、ボディカバーの着脱時にボディに傷を付けるリスクがあるため、頻繁に着脱する方には適していません。 普段あまり車を使用しない方や、駐車中の保護を重視する方にとっては、手軽で有効な予防策となります。

対策4:駐車場に屋根を設置

鳥のフン対策として屋根を設置する
車に付着する鳥フンを防ぐ方法として、「駐車場に屋根を設置する」ことも検討されます。 屋根を備えることで、車が直射日光や鳥の飛来から保護され、鳥フンが付着する可能性を軽減できます。 一般的に、カーポートは10万円程度から、ガレージテントは4万円程度から入手できます。 ただし、屋根が完全に車を覆っているわけではないため、鳥が車に近づく可能性があります。また、屋根に隙間があると、鳥が入り込むことも考えられますので、その点も留意が必要です。 駐車場に屋根を設置することで、車に付着する鳥フンのリスクを軽減できるかもしれませんが、屋根設置の条件や予算に応じて検討してみてください。

対策5:鳥よけを設置

鳥のフン対策として鳥よけを設置する
鳥フンを予防する方法として、「鳥よけを設置する」ことも効果的です。 鳥よけは、鳥が車に近づくのを防止するための装置で愛車を美しく保つことができます。鳥よけの方法には、CDやキラキラ光るテープ、目玉風の風船を吊るす、鳥よけ用の磁石を置く、反射板のフクロウやネコの置物を設置する、フロントウィンドウに鳥よけサンシェードを貼る、鳥よけネットや特殊な塗料を利用するなど、さまざまな方法があります。 効果の有無は環境や鳥の飛来状況によって異なりますが、鳥が多く飛来する場所では、鳥よけを設置することで予防効果が期待できます。

対策6:電線への対策を電線会社に依頼

電線への対策を電線会社に依頼
鳥フンを付けないための予防策として、「電線への対策を電線会社に依頼する」ことも検討できます。 駐車場の上に電線がある場合、自らの手で解決することは難しいかもしれませんが、電線に鳥が止まらないように対策を施してもらうことで、駐車中に車に鳥のフンが付着する可能性を軽減できます。 鳥フンによる被害に悩まされている場合は、地域を管轄している電線会社に相談し、電線への対策を依頼してみましょう。

5章:鳥フンについてよく頂くQA

車と鳥フンについてよく頂く質問を下記でご紹介します。

Q.車のガラスに付着した鳥フンはどうしたらいいですか?

車のガラス面に付いた鳥のフン対策
▲生活堂様HPより
車のガラス面に付いた鳥フンは、塗装面に付いた場合と同じように取り除きましょう。
しかし、フロントウィンドウに付いた場合、ワイパーで拭き取ることは絶対に避けるべきです! 鳥フンは強力な酸性やアルカリ性を持っており、ワイパーやウォッシャー液を使って拭き取ると、ガラス全体に広がってしまい、ガラスやワイパーを傷つける恐れがあります。 ワイパーやウォッシャー液は使わず、水分を含ませて慎重に取り除き、最後に洗車を行いましょう。

Q. シミや凹凸ができてしまった場合の対策は?

【鳥フンが車にもたらす4つの影響と進行度別対処法】
鳥のフンが車にもたらす影響と進行度別対処法
図に示されているように、シミや凹凸などの状態に応じて対処方法が異なります。

(1)シミ・・・シミの段階では専用クリーナーで落とすことが可能です。
(2)変色・・・白く変色しているだけであれば専用クリーナーで落とすことが可能です。塗装(クリア層)を浸食し始めている場合は、細かいコンパウンドで表面を磨きます。
(3)クレーター・・・軽度の場合は、細かいコンパウンドで表面を磨き落とします。重度の場合は板金塗装で再塗装を検討する必要があります。
(4)剥がれ・・・塗装が剥がれてしまった場合には、板金塗装で再塗装するしかありません。最悪の場合、ボンネットやドアなどのパネル交換をする必要があります。

コーティングやワックスを使用していた場合には、部分的に再施工する必要があります。

【!注意!】
塗装の状態を正確に判断することは非常に難しいです。誤った対処法を選択すると、逆に塗装面を傷つけてしまう可能性があります。自分で判断が難しい場合は、カーディーラーやカーディテーリング店などの専門家に相談することをお勧めします。

Q.鳥フンが付着しにくい場所はありますか?

鳥のフンが付きにくい駐車スペース
駐車する場所を選ぶ際には、屋内や屋根のある駐車場を利用するのが最良です。屋外に駐車する場合は、鳥がよく止まる木や電線の近くや、カラスがよく集まるゴミ箱の周辺を避けて駐車するように心がけましょう。

6章:まとめ

鳥フンはとにかく強力で、短時間で愛車に大きなダメージを与えます!
鳥のフンが車にもたらす影響と進行度別対処法
車についた鳥フンは、時間が経つにつれて車に悪影響を与え最悪の場合、パネルの交換という高額な修理が必要になるほど被害が大きくなります。鳥フンが車に付着した場合は、速やかに水分を含ませて柔らかくし、摘み取るようにして取り除いた後に洗車を行い、愛車を保護しましょう。
鳥フンを傷つけずに取り除くためには、絶対に放置せず、絶対に擦り取らず、一気に落とさないことが重要です。

対策1:カーコーティングやカーワックスを施工
対策2:プロテクションフィルム(保護フィルム)を施工
対策3:ボディカバーを使用
対策4:駐車場に屋根を設置
対策5:鳥よけを設置
対策6:電線への対策を電線会社に依頼

この中でも、「カーコーティングやカーワックスを施工する」ことが最も効果的です。 駐車中だけでなく、走行中にも愛車に鳥フンが付着するのを防ぎ、付着してしまった鳥フンも比較的簡単に落とせるからです。

カーコーティングやプロテクションフィルム(保護フィルム)に鳥のフンが付着した場合でも、対処方法は同じです。できる限り早く、水分を含ませて柔らかくし、摘み取り、そして洗車を行います。カーコーティングやワックスなどに浸食してしまった場合には、その部分を再施工することが必要です。

この記事を参考にすることで、強力な鳥フンから愛車を適切に保護し、素敵なカーライフを楽しむことができれば幸いです。