カーコーティングの普及とともに、さまざまな商品が開発されています。近年はガラスコーティングが主流で、最上級のコーティングとしてセラミックコーティングがあります。
そして数年前から注目され始めているのが「グラフェンコーティング」で、DIY用の商品だけでなくメニューとして扱う専門店も増えてきています。他のものと何が違うのか、実際に施工した人からの評判は良いのか、気になる方もいるでしょう。
今回は、グラフェンコーティングとはどのような特徴を持つのか、評判も踏まえながら詳しく解説していきます。
・グラフェンコーティングとは、炭素原子が格子状に配置されたものが配合されており、ダイヤモンド並みの強度が特徴
・耐久性や耐擦り性能に優れており寿命が長い一方で、施工店が限られており費用が高額
・市販の商品も複数販売されており、カーマニアの中で高い評価を得ている
グラフェンコーティングとは

※左から Gガード(ガラスコーティング)、グラフェンコーティング、system x(セラミックコーティング)
グラフェンコーティングについて調べると「最高品質の・・・」「セラミックを超える・・・」といった情報が見受けられます。
結論から述べると、グラフェンコーティングはガラスコーティングや、セラミックコーティングと同程度の効果や寿命を兼ね備えている、商品と言えるでしょう。ただし、一概にグラフェンコーティングが高品質というわけではありません。
溶剤の濃度によって効果の強さや寿命は変わります。ここでは、グラフェンコーティングとはどのような素材で作られているのか、セラミックコーティングとの違いについて解説していきます。
グラフェン素材の特徴
グラフェンコーティングのグラフェンとは、炭素原子が六角形の格子状に配置されたシートのようなもので、ダイヤモンド並みの強度を持っています。硬い素材でありながら柔軟に折り曲げられるため、コーティングに適しており新しく誕生した商品です。
セラミックコーティングとの違いは?
現存するコーティングの中で、最も高品質と言われているセラミックコーティングは、窒素や炭素、金属などの化合物を主成分にしています。ガラスコーティングと明確な違いはなく「セラミック商品=ガラスコーティングの溶剤が濃くなったもの」と言っても間違いではありません。
ネット上では「セラミックの方が上」「グラフェンの方が上」といった声がありますが、溶剤の濃さで被膜の強度や寿命は大きく変わるため、一概にどちらの方が優れているとは言えません。施工する際は、どのようなメーカーが発売しているのか、実証実験の結果などを調べてみましょう。
また、下地処理の技術もコーティングの仕上がりや寿命に大きく関係するため、専門店のこだわりや評判も踏まえて施工先を決めることが大切です。
参考になる記事: セラミックコーティングとは?効果,費用,特徴と商品を徹底解説
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グラフェンコーティング施工のメリット
グラフェンコーティングは、非常に強度の高い炭素物質を使用しており、品質の高い商品と言えるでしょう。
ここでは、具体的な施工メリットを2つ紹介していきます。次章で紹介するデメリットなども踏まえて、コーティングを比較してみてください。
コーティングの耐久性が高い
グラフェンコーティングは被膜の硬度がとても高く、後ほど紹介するアダムスポリッシュのグラフェンセラミックコーティングは、最高硬度10Hを達成しました。硬度に関する試験は、ジュネーブを本部とする世界最大の認定企業・SGSが行っており、試験結果報告書も公表されています。
そのため紫外線や耐薬品性に優れており、コーティングの耐久性の高さが大きな魅力と言えるでしょう。ちなみにアダムスポリッシュでは、還元型酸化グラフェンとセラミック分子を組み合わせています。
耐擦り性能に優れており細かい傷を防ぎやすい
グラフェンコーティングは、被膜が非常に硬いため耐擦り性能にも優れており、細かい線傷を防げます。柔軟であるため重ね塗りも可能で、さらに強度を上げることも可能です。
深みのある艶も特徴で、徹底した下地処理と組み合わせることで美しく仕上がります。
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グラフェンコーティング施工のデメリット
前章では2つのメリットについて解説してきましたが、他のコーティングと比べた際のデメリットもあります。
施工するうえで何を重視するのか決めたうえで、自分に合った商品を選ぶようにしましょう。
取扱い店が少なく気軽に施工できない
グラフェン商品は、認知度が高まっていないだけでなく、施工が難しいことから取扱店が少ないと言えます。下地処理を徹底しているお店でなければ、高い効果を実感できないため、慎重にお店を選ぶ必要があります。
ちなみに、市販のグラフェン商品もありますが、施工性を最優先に作られているため濃度が低めに作られている可能性が高いと言えるでしょう。
施工費用が高額
グラフェンコーティングは、施工費用がガラス系のコートと比べて施工費用が高額です。具体的な金額はお店によってことなるものの、車のサイズによって10~25万の費用がかかると考えておきましょう。
ガラスコート商品の相場は、5~15万円ほどであるため大きな差があると言えます。施工費用が高額な理由としては溶剤が高く、施工に時間がかかることが考えられます。ちなみにセラミックコートもグラフェン商品と同じくらいの相場です。
グラフェンコーティングの評判や口コミ
何を施工するかを決めるうえで、口コミや評判が気になるという方もいるでしょう。
ここでは、実際にグラフェンコーティングを施工した人の口コミを紹介していきますので、参考にしてみてください。
いつもコーティングをお願いしているお店で、外国で有名なブランドを扱い始めたので、車を買い替えたタイミングでお願いしました。以前はG’ZOXを施工していましたが、料金は5万円くらい高かったと思います。仕上がりに関しては、いつも通りキレイで若干艶がいつもよりあるような感じです。
撥水は水玉が大きく、シミもできにくそうなので今のところ満足です。
店員に一押しと説明されたので、上から2番目のグラフェン商品をお願いしました。費用は25万円くらいでかなり高かったので期待してましたが、見た目が明らかに変わるわけではなく、先日遠出した後に洗車したら、足回りが弾いていませんでした。すぐに対応してもらいましたが、他の箇所の弾きも含めてガラスコーティングとあんまり変わらないのでおすすめしません。
最近話題になってきていたので、少し高かったのですが、韓国製のグラフェン商品を購入してみました。今まで試してきた商品と圧倒的な違いはありませんが、撥水力が強く施工しやすさも悪くなかったので今のところ満足しています。
専門店での施工は、下地処理のレベルによって仕上がりや寿命が大きく異なるため、一概には言えないものの明らかな差を感じたといった声は少ない印象で、光沢が良くなった気がするといった声が複数ありました。
注目のグラフェンコーティング商品
ここでは、グラフェンコートの中でも特に評判が高い人気商品を3つについて紹介します。
それぞれに特徴がありますので、施工する商品を決めるうえで参考にしてみてください。
【Adam’s Polishes】
Graphene Ceramic Coating

画像参考:Adam’s Polishes
アダムスポリッシュは、2000年に創業したアメリカの総合カーケア用品ブランドで、コーティング大国アメリカで高い評価を得ています。
グラフェン商品の中でも特に品質が高く人気なのが「グラフェンセラミックコーティング」です。
配合量が多く、従来の商品よりもレジン量が増加しており、防汚性や耐久性に優れた商品です。
溶剤の品質だけでなく、カーケア商品が豊富にあり状態に応じたメンテナンスを自分でできることも、アダムスポリッシュが世界中で愛されている理由の1つです。商品は通販で購入可能であり、メニューとして扱っている専門店もあります。
【BLASK】 No.12

画像参考:BLASK
BLASKは、自動車ブランド「RAYNO」が作り上げたカーケアブランドで、NO.1 ~NO.12までの商品を販売しています。
NO.12 は「グラフェンウォーター」という商品で、二酸化ケイ素にグラフェン素材やカルナバ素材を配合し、圧倒的な撥水力とワックスのような厚みのある深い艶が特徴です。
他の商品と比べ、価格は高めであるもののDIY商品として施工性でも評判の高い商品です。
【THE CLASS】
BULLET GRAPHENE

THE CLASSは、韓国で高い評価を得て日本に上陸したブランドで、コーティング用品や洗車用品を中心に多くの種類が販売されています。
BULLET GRAPHENEは二酸化ケイ素とグラフェン素材を配合した商品で、圧倒的な撥水力が特徴です。
実際に利用している人の口コミでは、お手入れのしやすさだけでなく、施工した際の艶でも高い評価を得ています。
グラフェンコーティングに関するよくある質問
ここでは、グラフェンコーティングに関する、3つのよくある質問に答えていきます。
施工後の持続期間やDIY施工の難易度、お手入れ方法に関する内容ですので、ぜひ参考にしてみてください。
グラフェンコーティングの持続期間は?
グラフェンコーティングの持続期間は、商品や施工店によって異なるものの、セラミックコーティングと同等の5~7年ほどと考えられます。
ただし、あくまでもこまめな洗車や定期的なメンテナンスをした場合の期間であり、何もお手入れしなければ長く効果は実感できません。ちなみに、ガラスコーティングの持続期間は3~5年ほどと言われています。
グラフェンコーティングを自分ですると失敗する?
正しい手順で施工すれば失敗する可能性は低いと言えるでしょう。
グラフェンコーティング関連のDIY商品は、さまざまな種類が販売されており、市販されているコーティング剤はDIYユーザー向けに施工しやすいように改良されています。
ただし、徹底した下地処理ができないことから、専門店のように美しく仕上げるのが難しく、ボディに付着した不純物などが原因でムラやギラつきができてしまう可能性はあります。
関連する記事:車のコーティングを自分(DIY)でやる方法
グラフェンコーティング施工車のお手入れ方法は?
グラフェンコーティング施工車に限らず、コーティング車のお手入れ方法は、手洗い洗車が基本です。
1~2週間に1回のペースで、中性洗剤を使い優しく洗車しましょう。軽度な汚れの場合は、上から下の順番で強めに水をかけて拭き取るだけできれいになります。
自動洗車機は、ブラシが傷んでいる可能性があり、ボディが傷だらけになったりコーティング被膜が傷つく恐れがあるため、おすすめしません。
どうしても使用したい場合は、ノンブラシタイプの洗車機を使用しましょう。
関連する記事:コーティングした車に洗車機は絶対NG!3つの理由と最適な洗車方法
専門店グラフェンコーティング
【SCHILD GRAPHENE】
当記事の運営元、千葉県市川市のカーコーティング専門店カービューティーアイアイシーが取り扱う、SCHILD GRAPHENE (シルトグラフェンコーティング)は、セラミック技術×グラフェン素材を融合させた、最先端の“プロ施工型”グラフェンハイブリッドのオリジナルコーティングです。
二層構造による独自の強力保護
「耐薬品性に優れたベース被膜」と「耐シミ性を強化したトップ被膜」の超高密度の二層構造を採用。
塗装を劣化させる外的要因となる酸性雨、鳥糞、紫外線、花粉、塩害など多様な劣化因子から塗装を強力にガードします。
「鏡面」の深艶と高硬度9H膜
厚みのある高密度セラミック成分を基盤に、グラフェンの優れた膜密度特性を融合させることで、濡れたような深みある艶出しと、硬さ(9H相当表記)を両立。
表面の滑らかさを付与する事で、摩耗耐性が確保され微細な線傷から保護されます。
耐久保証:8年/永久保証
耐久保証は8年/永久保証となり、通常のDIY用グラフェン・コーティングでは「耐久性=数年」を標榜する製品が多い中、SCHILD GRAPHENE は8年耐久(永久保証) を提供。
高速硬化プロセス/施工品質管理
IICでは、遠赤外線乾燥ブースを導入することで、通常なら硬化に要する期間を大幅短縮。
湿度管理(施工時湿度 30〜50%程度)や純水仕上げ、クリーンブース管理を徹底し、被膜品質のムラ・欠陥を抑える体制を整えています。
また、冒頭でも解説した通り、コーティングの品質は溶剤の中身だけでなく、徹底した下地処理が重要です。最高級のコーティング剤でも、下地処理が不十分では、美しく仕上がらず耐久性も短くなります。
・下地処理ブースを完備しており純水装置による脱脂洗浄を実施
・遠赤外線による熱乾燥で他のお店では難しい完全硬化を実現
・アフターフォローに力を入れており愛車をキレイな状態で維持できる
・カーフィルムや車内コートといったあらゆるメニューを用意
当店の施工設備やこだわりに関しては、下記の動画からご覧いただけます。無料で工場案内も行っておりますので、気になる方はお気軽にご連絡ください。
まとめ
グラフェンコーティングは、非常に強固な炭素素材が含まれた商品で、高い耐久性や耐擦り性能を併せ持つ商品です。ただし、溶剤の濃度や施工店の下地処理によって仕上がりや寿命に大きな違いがあるため注意が必要です。
今回紹介した施工車の評判や施工料金なども踏まえながら、要望に沿ったメニューを選んでみてください。
当店では、今回紹介した2つのコーティング以外にもさまざまなメニューを取り揃えております。アフターケアにも力を入れており、お客様のカーライフを最後までサポートいたします。
施工を検討している方は、お気軽にお店へお立ち寄りください。
著者情報
株式会社カービューティーアイアイシー
代表取締役社長 舊役 哲史
2008年にガラスコーティング専門店の株式会社カービューテイーアイアイシーに入社
現在まで2,000台以上のカーコーティング,ガラスコーティングの施工実績を持ち、特に輸入車などの施工実績が豊富である。カーコーティングのオプション作業としてホイールコーティングの実績も豊富で様々な知識と技術力を有す。













































































